「このままでいいのかな?」
30代になると、仕事、結婚、子育て、親のことなど、人生の選択肢や責任が一気に増え、漠然とした不安や「モヤモヤ」を感じることが増えるかもしれません。目の前のタスクに追われ、気づけば自分の本当の気持ちや、何を大切にしたいのかが見えなくなっていませんか?

私自身、社会人最初の1年間は仕事に追われる日々。上司や先輩が疲れているのを見たり、通勤電車には死んだ魚のような目をしている会社員の方々をいっぱい見てしまい「こうはなりたくないけど、どうしたら良いのだろう」とモヤモヤを持ち始めたのが、20代半ばでした。
もしあなたが、日々の忙しさの中で「自分らしさ」を見失いかけているなら、それはあなたの「価値観」と現実の間にズレが生じているサインかもしれません。価値観とは、あなたが人生で最も大切にしたいと願う「もの」や「こと」の基準。これが見えていると、迷いが減り、意思決定がスムーズになり、心からの充実感を得られるようになります。
この記事では、30代のあなたが自身の「心の声」に耳を傾け、本当に大切な「価値観」を見つけるための具体的な3ステップワークをご紹介します。このワークを通じて、あなただけの「人生の羅針盤」を手に入れ、後悔のない、あなたらしい豊かな人生を再設計する第一歩を踏み出しましょう。
この記事がおすすめな人
もしあなたが、以下に一つでも当てはまるなら、この記事はきっとあなたの人生の羅針盤となるはずです。
「このままでいいのかな?」と漠然とした不安を感じている30代の方。 昇進や結婚、子育てなど、人生の大きな節目を迎え、ふと立ち止まって「本当にこの道でいいのか?」と自問自答することが増えたあなたへ。
周りの成功やSNSの華やかな情報に流され、心が疲れてしまっている方。 他人の基準で自分の幸せを測ってしまい、焦りや劣等感を感じやすいあなたへ。
仕事や人間関係で「モヤモヤ」やストレスを感じることが多い方。 頑張っているはずなのに報われない、なぜか心が満たされない、そんな違和感の正体を知りたいあなたへ。
人生の大きな選択(転職、結婚、移住など)を控えていて、迷っている方。 後悔のない決断をしたいけれど、何が自分にとって最善なのか分からず、立ち止まっているあなたへ。
「自分らしい幸せ」とは何かを知り、心から満たされた日々を送りたい方。 誰かの真似ではなく、自分だけの価値観に基づいた、本当に納得できる人生を歩みたいと願うあなたへ。
保育園児2人を育てる30代
ファイナンシャルプランナーの知恵や自分自身の30代でのリアルな経験に基づき、発信していきます!
仕事や子育てに時間を追われて、余裕がないあなたのために、自分自身が役立った情報のみをお届けします。
【国家資格】
・ファイナンシャル・プランニング技能士2級
・宅地建物取引士資格試験合格
【民間資格】
・認定心理士(日本心理学会認定)
「このままでいい?」30代のモヤモヤ、その正体は「価値観のズレ」かも


20代との違い:30代で増える選択肢と「自分軸」の必要性
20代の頃は、目の前の目標に向かってがむしゃらに進むことができたかもしれません。しかし、30代になると、キャリアパスの分岐点、結婚や出産といったライフイベント、親の介護問題など、人生における「選択」の場面が格段に増えます。同時に、SNSなどで他者の「成功」や「充実した生活」が目に入りやすくなり、「自分はこのままでいいのだろうか?」という比較からくる焦りを感じることも少なくありません。
このような状況で、明確な「自分軸」がないと、他人の意見や世間の常識に流されやすくなります。例えば、「みんながやっているから」という理由で資格取得を目指したり、「安定が一番」という理由で不本意なキャリアを選択したり。その結果、一時的には安心できても、心の奥底では満たされない感覚が残り、それが「モヤモヤ」の正体となって現れるのです。



私の場合は、新卒で入った会社を2年間で辞めました。「石の上にも三年」と言われていたのに、2年で辞めることに少しの抵抗はありましたが、思い切って辞めることに・・・!
しかし、2社目でも同じようなモヤモヤを抱えるようになったので、「モヤモヤを解決するには転職では解決しない」と気づきました。
価値観がズレるとどうなる?心身への影響
自分の価値観と日々の行動が一致していない状態が続くと、心身に様々な悪影響を及ぼす可能性があります。
ストレスの増加
心理学では、個人の価値観と環境の不一致がストレスの原因となることが指摘されています。例えば、「自由」を大切にする人ががんじがらめのルールの中で働くと、大きなストレスを感じやすくなります。
モチベーションの低下
本当にやりたいことではないと感じる仕事や活動は、モチベーションが維持しにくく、パフォーマンスの低下にも繋がります。



けど、「本当にやりたいこと」ってなんでしょうか・・・。
自己肯定感の低下
自分の選択に自信が持てず、「これで本当に良かったのか」と後悔する気持ちが募りやすくなります。
人間関係の悪化
自分の価値観が不明確だと、他者の価値観に振り回されたり、逆に自分の意見を主張できなかったりして、人間関係に歪みが生じることもあります。
これらの負のループから抜け出し、心からの充実感を得るためには、まず自分自身の「価値観」を明確にすることが不可欠なのです。
なぜ今「価値観」を見つけることが重要なのか?
価値観を明確にすることは、単なる自己分析に留まらず、あなたの人生の質を劇的に向上させる力を持っています。
意思決定がスムーズになる
私たちは日々、大小様々な意思決定を迫られています。「転職すべきか、今の会社に残るべきか?」「結婚すべきか、独身を貫くべきか?」「この商品を買うべきか?」など。価値観が明確であれば、これらの選択に迷いが少なくなります。例えば、「成長」を最も大切にする人なら、たとえ安定を犠牲にしてでも、成長できる環境を選ぶでしょう。自分にとって何が「正しい」選択なのかが明確になるため、後悔の少ない意思決定ができるようになります。



人生は選択の連続ですよね・・・。正解がないので、なおさら迷ってしまうと思います。しかし、そんな時に、決める基準があれば、選択するときの迷いが少なくなります。
ストレスが減り、幸福度が増す
自分の価値観に沿った生き方をすることで、無駄なストレスが減り、心からの幸福感を得やすくなります。心理学者のMihaly Csikszentmihalyi(ミハイ・チクセントミハイ)が提唱した「フロー状態」は、自分のスキルと課題が一致し、完全に没頭している状態を指しますが、これは個人の価値観と行動が一致している時に起こりやすいとされています。自分の内なる声に従って生きることで、日々の活動に意味と喜びを見出し、心身ともに満たされた状態を維持しやすくなります。
人間関係が良好になる
自分の価値観を理解している人は、他者の価値観も尊重しやすくなります。また、自分にとって本当に大切な人間関係(家族、友人、パートナー)を優先し、そうでない関係に無駄なエネルギーを費やすことが減ります。価値観が合う人とはより深い絆を築き、合わない人とは適切な距離を保つことができるため、ストレスの少ない、質の高い人間関係を構築できるようになります。



良い意味で「自分は自分、他人は他人」と割り切ることができるようになります。それは自分の人生に満足しているから、他人と比較することがなくなるからです。
また、自分が本当に大切にしているものがわかり、大切にすることができるので、気持ちが満たされることも大きいと思います。
【実践ワーク】あなたの「本当に大切な価値観」を見つける3ステップ


それでは、いよいよ具体的なワークに入っていきましょう。紙とペン、またはPCのメモ帳を用意して、心の声に耳を傾ける準備をしてください。
ステップ1:心揺さぶられた瞬間を書き出す「感情ログワーク」
このワークでは、過去の経験の中から、特に心が動いた瞬間(喜び、怒り、悲しみ、感動、達成感、不満など)を具体的に書き出していきます。ポジティブな感情だけでなく、ネガティブな感情も大切なヒントになります。
具体的な方法
例えば、過去1年間、あるいは人生全体の中から、特に印象に残っている出来事を10〜20個書き出します。



まずは、1年間で考えてみましょう。その期間だと全然出てこなかったり、ピンとこないのであれば、5年間、10年間、人生全体と延ばしていっても良いでしょう。
なぜなら、年齢やライフステージなどによって、考え方などが変わってくるからです。
「最高に嬉しかったこと、達成感を感じたこと」
「心から感動したこと、心が震えたこと」
「なぜかイライラしたこと、不満を感じたこと」
「悲しかったこと、悔しかったこと」
「夢中になれたこと、時間を忘れたこと」
「人から感謝されて嬉しかったこと」
「人に対して怒りを感じたこと」
こんな感情を感じた出来事を書き出してみてください。



アルバムを見ているような、なんか懐かしい気分になります。
「その時、何が起こったか?」
「その時、自分はどう感じたか?(感情の言語化)」
「なぜそう感じたのか?(その感情の背景にあるものは何か?)」



特に「なぜ、そう感じたか」は大切なキーワードになってきますので、しっかりと考えてみてください。
例えば
出来事: チームで大きなプロジェクトを成功させた時。
感情: 最高の達成感、充実感。
なぜ: 困難な課題を仲間と協力して乗り越え、自分の力が最大限に発揮できたから。
→ 「達成」「貢献」「協力」「成長」といった価値観が見え隠れ。
出来事: 友人のSNSで、自分の仕事とは全く関係ない華やかな生活を見た時。
感情: 漠然とした焦り、羨ましさ、少しの不満。
なぜ: 自分も自由に時間を使いたい、新しいことに挑戦したい気持ちがあるのに、現状ではできていないと感じたから。
→ 「自由」「挑戦」「自己実現」といった価値観が見え隠れ。
ポイント
◯ 良いことも悪いことも、感情が動いた出来事なら何でもOKです。ネガティブな感情は、あなたの「こうありたくない」という裏返しであり、大切な価値観を教えてくれます。
◯ 深く考えすぎず、直感で書き出しましょう。
ステップ2:自分にとっての「理想の人生」を具体的に描く「未来ビジョンワーク」
次に、もし何の制約もなかったら、あなたはどんな人生を送りたいか、どんな人間になりたいかを具体的に想像し、書き出していきます。
具体的な方法
5年後、10年後、あるいは人生の終盤など、具体的な未来の時点を想像します。



ポイントは、想像できる地点での時間軸を設定すること。
あまりにも先すぎると、具体的にイメージがしにくく、この後の描写が難しくなってしまいます。
「もしお金や時間に全く制約がなかったら、どんな仕事をしていますか?」
「誰と、どこで、どんな風に暮らしていますか?」
「どんな人たちに囲まれて、どんな会話をしていますか?」
「どんなスキルを身につけ、どんなことに挑戦していますか?」
「どんな気持ちで毎日を過ごしていますか?」
「周りの人から、どんな人だと言われたいですか?」



「いやいや、それは難しいから」という自分で否定するのは、一切なしにしましょう!まずは、妄想ステージで自由な発想を!
見えるもの、聞こえるもの、感じるもの(感情、雰囲気)、匂い、味など、できるだけ具体的に、鮮明にイメージして書き出しましょう。絵を描いたり、コラージュを作ったりするのも効果的です。
自己啓発書などを読まれている方だと「ビジョンボード」という言葉をご存知かもしれません。これと同じようなものです。ビジョンボードは視覚がメインですが、ここでは五感をフル活用するからこそ、自分の気持ちに気づきやすのです。
例えば
「朝はゆっくり起きて、家族と庭で採れた野菜を使った朝食を食べる。午後は自分のペースで、社会貢献にも繋がるプロジェクトの仕事をする。夜は友人とワインを飲みながら、新しいアイデアについて語り合う。心穏やかで、常に新しい学びがある生活。」
→ 「家族」「自然」「貢献」「知的好奇心」「交流」「穏やかさ」といった価値観が見えてきます。
ポイント
◯ 「こうあるべき」という世間の常識は一旦忘れ、純粋に「自分がどうしたいか」に焦点を当てましょう。
◯ ネガティブな言葉は使わず、ポジティブな言葉で表現します。
ステップ3:キーワードを抽出し、優先順位をつける「価値観リスト化ワーク」
ステップ1と2で書き出した内容から、共通して現れるキーワードを抽出し、あなたにとっての価値観のリストを作成します。
具体的な方法
ステップ1と2で書き出した文章の中から、繰り返し出てくる概念や、特に重要だと感じる言葉(名詞や形容詞)を抜き出します。
例えば・・・
「成長」「自由」「安定」「貢献」「挑戦」「家族」「健康」「学び」「創造性」「誠実」「感謝」「調和」「達成」「信頼」「探求」「癒し」「冒険」「美」「知恵」「勇気」「ユーモア」など。
抽出したキーワードをリストアップします。似たような意味の言葉は一つにまとめましょう。
リストアップした価値観の中から、あなたにとって特に重要なものを5〜10個選び、さらにその中で「これだけは譲れない」というトップ3〜5を決めます。
方法1:比較法: 2つの価値観を比較し、「どちらがより大切か」を繰り返し選んでいく方法。
方法2:点数付け: 各価値観に10点満点で点数をつけ、上位から選ぶ方法。
方法3:直感: 最初に心に響いたもの、最も重要だと感じるものから選ぶ。
例えば
抽出されたキーワード例:成長、自由、貢献、家族、健康、挑戦、安定、学び、人間関係、創造性
トップ5の価値観(優先順位順):
自由: 時間や場所に縛られず、自分の意志で選択できること。
成長: 常に新しい知識やスキルを習得し、人間として進化すること。
家族: 家族との絆を深め、共に幸せな時間を過ごすこと。
貢献: 自分の能力を活かして、社会や誰かの役に立つこと。
健康: 心身ともに健やかで、エネルギッシュに活動できること。
ポイント
◯ 完璧なリストを作る必要はありません。今のあなたが「これだ」と感じるものを大切にしましょう。
◯ 優先順位は、あなたの人生のフェーズによって変化することもあります。違和感を感じたら再び、ワークをやってみるのもおすすめです。
見つけた「価値観」を日々の生活にどう活かすか?


見つけた価値観は、あなたの人生をより豊かにするための強力なツールとなります。
迷った時の「判断基準」にする
仕事のオファー、人間関係の選択、大きな買い物など、人生で迷った時、見つけた価値観を「判断基準」にしてみてください。
「この選択は、私の『自由』という価値観に合っているだろうか?」
「この行動は、『家族』との時間を大切にするという私の価値観に反していないか?」
このように問いかけることで、後悔の少ない、あなたにとって最適な選択ができるようになります。これは、心理学でいう「価値観に基づく行動(Values-based action)」であり、長期的な幸福感に繋がることが研究で示されています。
行動計画に落とし込む
価値観は抽象的な概念ですが、それを具体的な行動に落とし込むことで、日々の生活が変わっていきます。
価値観が「成長」なら
毎朝30分、ビジネス書を読む時間を設ける。
月に1回、オンラインセミナーに参加する。
新しいスキル習得のために、週に1回は練習時間を確保する。



「そんな時間ないよ〜」と思ったら、「時間」の記事も読んでみてください。あなたに最適な時間の作り方が見つかるはず!
価値観が「健康」なら
週に3回、ウォーキングをする。
自炊の頻度を増やし、栄養バランスを意識する。
睡眠時間を7時間確保するために、就寝前のスマホ利用を控える。
このように、具体的な行動目標を設定し、日々の習慣に組み込むことで、あなたの価値観は現実のものとなっていきます。
定期的に見直すことの重要性
価値観は、一度見つけたら終わりではありません。人生のフェーズや経験によって、あなたの価値観は変化していくものです。
結婚、出産、転職、引越しなど、大きなライフイベントを経験した後。
数年に一度(例:毎年年末、誕生日など)の節目。
漠然とした「モヤモヤ」が再び現れた時。
このようなタイミングで、再度このワークを実践し、あなたの価値観を棚卸ししてみましょう。常に最新の「人生の羅針盤」を持つことで、あなたはどんな変化にもしなやかに対応し、自分らしい道を歩み続けることができるはずです。
まとめ: 価値観は、あなただけの「人生の羅針盤」


30代は、人生の方向性を定める上で非常に重要な時期です。この時期に「心の声」に耳を傾け、本当に大切な「価値観」を見つけることは、あなたの人生をより豊かに、そして後悔のないものにするための強力な土台となります。
「感情ログワーク」で、心揺さぶられた瞬間からヒントを得る。
「未来ビジョンワーク」で、理想の人生を具体的に描く。
「価値観リスト化ワーク」で、あなただけの羅針盤を明確にする。
これらのワークを通じて見つけた価値観は、日々の意思決定の指針となり、ストレスを減らし、あなたの幸福度を高めてくれるでしょう。
さあ、今日からあなたの「心の声」に耳を傾け、あなただけの「人生の羅針盤」を手に、あなたらしい豊かな未来を創造していきましょう。このブログが、その旅の伴走者となれれば幸いです。